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47、いんがおうほう                 ‐爛
 あたしは少しの間、荒い息を整えた。大声で、叫ぶようにして話すのは想像以上に疲れる。だけど、こんなことは昔から紅き里の民が味わってきた苦しみに比べたらどうってことない。集中して、堂々としないと。それにしても、下から聞こえるざわめきが耳障りだ。あたしのことを、そして助かるすべを話しているのだろう。馬鹿馬鹿しい。あたしはかすかに嗤った。あたしは紅き者でしかないし、助かるすべなんて、ないのに。
「・・・紅き者よ。私は、この道の里の長だ。」
突然の声にはっとして顔を上げると、塔の最上階に男の姿が見えた。たぶん朱鷺と同じか少し上ぐらいの年齢で、冷静そうだ。丁度あたしと目線の合う位置にいるから、声を張り上げなくても済みそうだ。
「初めまして、道の里の長。」
あたしは親しみと軽蔑をこめて軽く微笑んだが、長は反応を示さなかった。
「紅き者よ、長として、率直に聞く。・・・何が目的だ?」
「さっき言ったでしょ。」
あたしはイライラした。目的?さっきのあたしの言葉は、届いてなかったの?
「あたしの目的は、紅き里の民と仲間たちのために、あたしたちを苦しめてきた者達全てに復讐することよ。」
あたしの言葉を聞いても、長は納得しかねたようにあたしに問いかけた。
「・・・復讐して、お前さんは何を得る?」
「何って・・・」
言いかけて、あたしは口をつぐんだ。得るもの?さっき、口から出かかった言葉。おかしい。こんな風に忘れるなんて。でも、とあたしは思い直す。そんな口から出かかった言葉より、正確な答えがある。
「・・・何って、紅き里の平和、安寧よ。それ以外に、何を望むの?」
「・・・自分の里の幸福を願い、他の里に不幸をもたらす、か・・・」
道の里の長は、それから何やら難しいことを呟いた。あたしは意味が分からなかったけど、「いんがおうほうだな」と聞こえた。
「・・・紅き者よ、お前さん自身が本当にそう望むのなら、私たちはこの報いを受け入れるしかないのだろう。しかし、お前さんが操られていたり、望まないことをさせられているならば・・・、その犠牲は私だけでいい筈だ。」
「黙れっ!」
また、ピンと糸が張られたように緊張が高まったのが分かった。あたしはそれを感じながら、いま放った言葉に違和感を感じずにはいられなかった。誰かの声が重なっていたような、そんな感覚を。
「あたしは紅き者だ、ずっと昔からそうだった!あたしが望まないで、誰が望むというのか!」
勢いに身を任せ、あたしは弓に矢を番え、長を狙った。そのとき、また声がした。
「待って、紅き者。わたし、あなたに伝えなければならないことがあるの。」
そう言って長の後ろから現れたのは、あたしより、エンジさんより年上だと思われる少女だった。白い服に長い黒髪が映えている。凛としたようで儚いその雰囲気は、どこか、切なげにあたしを見ていた。







こんにちは、みなみですっ!全然更新できてなくてすみません・・・(泣
テストだ模試だ部活だ進路だ・・・といろいろありましたが、書ける時間が無かったわけじゃありません。ほんとすみません<(_ _)>
ちなみにテストは数学が足を引っ張りました←
では、来週・・・は頑張って更新したいと思います!




コメント返信>
Aspecchi様>
 ばっさりと、っていっても10センチちょっとぐらいですけどね(^_^;)
 はい、テスト頑張りましたww そしてまたもうすぐあるテストも頑張ります・・・。
 読んでるとほんとにすごいと思います。政治・経済はまだよく分からないのでこれから理解できるよう頑張りたいと思います。
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2011.11.06 Sun l 紅滄 ~紅ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top
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