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53、帰り道の笑顔                 ‐爛
「……にしても、爛様かっこ良かったなぁ」
不意に桜実が言った。きっと沈黙に耐えられなかったのだろう。みんなそう思っていたのか、それぞれ頷く。ただ、あたしと茜は何も反応しなかった。
 道の里を滅ぼしたあたしたちは、紅の里へ帰る途中だった。果ての無い草原。その中をあたしたち7人は歩いていた。そう、7人。
『僕の逃げ道は考えなくていい。』
「……赤目……。」
つい口から零れたその言葉に、また沈黙が広がる。あたしはそれに耐えきれなくて、みんなより数歩、先を歩く。
 もしあたしが、もっとしっかりしていたなら。
 もしあたしが、もっと完璧な作戦を考えていたなら。
 もしあたしが……。
「爛様……大丈夫ですよ。」
急に声がした。見ると、いつのまにか隣に茜がいた。優しい、いつもの顔で。
「爛様、赤目はきっと、きっと大丈夫です。」
「……なんでそう、言いきれるの?」
あたしが聞くと、茜は分かりません、と一瞬顔を曇らせたが、またすぐにさっきの顔に戻った。
「……だけど、赤目様が自分で逃げられると言ったのなら、私はその言葉を、赤目様を信じます。」
 ざあっと、風が吹いた気がした。
「……茜様の言うとおりね。あたしも、赤目を信じる。」
たとえそれが、悲劇へとつながっても。あたしが微かに笑いかけると、茜もかすかに笑った。そのとき。
「……ありがとう。」
「……えっ!?」
あたしと茜がぱっと振り返ると、そこには赤目がいた。それどころか、赤目以外の全員が笑っている。朱鷺の笑い顔なんて初めて見た。にしても……赤目、いつ帰って来たの?
「ちょっとみんな、……どういうことっ!?」
混乱するあたしと茜に、エンジさんが代表して教えてくれた。
「先を歩いてる爛様に茜が追いついたあたりで赤目が来てさ。一番心配してた二人にドッキリ仕掛けようと思って。……っでもマジで二人最高。」
あはははは、とまた笑いだしたエンジにつられ、他の皆も笑いだした。あたしはむっとしたけど、なんだか楽しくなって結局笑ってしまった。茜も笑っている。赤目は笑ってはいなかったけど、いつもより少し表情が和らいでいる気がした。と、茜が赤目の手を握った。
「……おかえり、赤目様。」
「……ただいま。」
あたしは今、笑顔でいられることが最高に嬉しかった。






こんにちは、みなみですっ。近頃寒いですね~。
この寒い中で勉強する気とかおきません……←←
そんな昨日は模試がありました。二次関数で泣きそうになりました……。
でもそれ以外はいつもに比べれば出来ていたかなって感じです。
それではまた次回っ!!








コメント返信>
Aspecchi様>
 明けましておめでとうございます!こちらこそよろしくお願いしますっっ。
 う~ん……、どっちかって言うと私自分で時間を無駄にしていますけども……(-_-;)
 基本的にご飯とお風呂と空想と小説と部活と部活帰りの立ち話と宿題と勉強とテレビで放課後から夜の時間は成り立っていますからね(汗
 ……やはり立ち話とテレビの時間は削った方がいいのかも……(・_・;)
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2012.01.22 Sun l 紅滄 ~紅ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top
52、暗闇                 ‐翠・美陽
「……さて、翠ちゃん、どう?これからも、やっていけそう?」
藺草にそう聞かれたのは、洗濯小屋で服を軽く干している時だった。洗濯中なので、置いてあった服を借りて着ている。子供たちは先に服を洗濯して帰らせていて、湊と葵は一人で帰れない小さい子を家まで送っている。だからここにいるのは私と藺草、そして忍の三人だけだ。
「うん、なんとか。」
そう言って笑った私の内心を見透かしたかのように、藺草は心配そうな顔をした。
「……今日のこと、怖い?」
私はうつむいた。怖い。それはまさしく今の自分に当てはまる感情だった。でもおそらく、藺草が考えている感情とは、少し違う。
「……怖いけど、大丈夫。みんながいるから。」
一応そう返すと、藺草は良かった、と笑った。忍は何も反応は示さなかったが、干されていた服を取って軽く叩き、着替え始めた。それを見て、藺草と私は慌てて干した服を取った。
 ……私は、確かに怖い。だけどそれは……。
「結構暗くなっちゃったわね。忍、今何の刻?」
「18の刻の半刻と五半刻と刻分の参。」
「えっと……、うわ、18の刻の38分?ごめんね翠ちゃん、遅くなっちゃって。……翠ちゃん?」
え、と藺草をみると、藺草はまた心配そうな顔をしていた。
「ほんとに大丈夫?ぼーっとしてたみたいだけど……。」
「う、ううん、ほんとに大丈夫。今日、いろんなことあったなって思って。」
「それならいいんだけど……。」
それでも心配顔の藺草に何かごまかす方法はないか必死で考えていると、小屋の外で物音が聞こえた。忍がいち早く気付き、扉を開けた。
「うわっ!……ってなんだ、忍か。洗濯終わった?」
そこにいたのは、湊と葵だった。
「終わったわ。にしても、まさかいきなり扉開けようとしたんじゃないでしょうね。」
「違うよ、ノックしようとしたら忍が開けたんだ。そうだよな……葵。」
どこかぎこちなく同意を求めた湊に、葵はゆっくり頷いた。
「ならいいんだけど……。じゃ、帰りましょう。」
藺草のその声に、みんな頷いた。忍が洗濯小屋のランプを消す。ランプの灯の後に残ったのは暗闇だった。その暗闇の中を、みんなで何とか学校の出入口まで歩いた。そう言えば、さっき聞いたところによると、ランプの灯は蝋燭草という草の灯らしい。世界は、私の知らないことだらけだ。
 そう、本当に、私は何も知らない。だから。
「じゃあ皆、また明日!」
藺草と忍が、そう言って闇の中に消えていった。葵も、気付けばどこにもいない。
「じゃあ、帰ろうか、翠。」
「うん。」
 だから、私はいろんなことを知りたい。そう、滄き女神のことも、……自分自身のことも。
 湊とともに、私は、闇に一歩踏み出した。









明けましておめでとうございます、みなみですっ!!
……と言ってももう今日は七草粥の七日ですが(^_^;)
いや、あの、数学の宿題終わるまでPCをやらない!という誓いをしたから……(汗
その結果数学は終わりましたが他は終わってません。←
では、今年もよろしくお願いしますっ!!







コメント返信>
Aspecchi様>
 まあそうなんですけど……。今、ほしいものに「買えるもの」が無いんですよね……。
 何しろ今一番ほしいのが異世界へのとb時間ですからね~。小説書く時間。
 あ、あと画力もほしいです。これは鍛練しろって話ですけど。
 まぁ今年は何か頼めたらいいなぁって思ってます。
2012.01.07 Sat l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top
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