上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
64、名前                 ‐翠・美陽
「この世に存在するものには、全て名前がある。人も、動物も、植物も。そしてその名前は、そのものを表しているんだ。」
洗濯小屋に向かいながら、葵がそっと口を開いた。
「そのものを表す、って?」
「……例えば、月、と聞いて、何を思い浮かべる?」
「えっと……」
葵の問いかけに、私はどう表現しようか迷った。白くて、明るくて、丸いけどだんだん欠けていって……。やっぱり上手く説明できそうにない。だから、
「あれ。」
と空の一点を指さした。葵が見上げて頷く。
「そう。あれは月だ。でも名前がないと説明が難しい。だから名前がある。」
私は納得して頷いた。
「えっと、漆黒の髪で、瞳は蒼が混ざった同じ色で、灰色のマントを着ていて……って言うより、葵、って言った方が早いってことだよね?」
「……まあ、そういうこと。」
葵はなぜか妙な間を開けて答えた。
「でも、人の持つ名前にはもうひとつ、他の意味がある。」
「他の……意味?」
「そう。その人のことがひとつだけ分かるんだ。」
人の名前の、他の意味。その人のことが、ひとつだけ分かる。
 爛、茜、小豆さん、大巫女おばば様。碇さん、ハルさん、桃ちゃん、繭、有樹。湊、美葉さん、藺草、忍、瑠璃ちゃん、桔梗、蘭ちゃん、柊、松、柳、葵、そして美陽、翠。
 たくさんの人に出会って、たくさんの名前を知った。だからその名前を聞くだけで、誰だか分かる。でも、それ以上は分からない。行き止まりにたどり着いた時、不意に答えが降って来た。
「……名前は、その人がどの里の者か、あるいはどんな存在か、示しているんだ。」
「えっ?」
驚く私に、葵はゆっくりと頷いた。
「蒼の里は蒼き神と滄き女神にちなみ、蒼や草、水に関係する名前。紅の里は紅き女神にちなみ、紅や火に関係する名前。他にも、代々同じ名前の道の国の預言者や、……少し他の人とは異なる力を持った人々の名は必ず読み方が三文字とか。だから、その……紅き眼をもつ翠が、生まれた時から翠のはずはない、と思った。」
私は、思わず右手を眼に伸ばした。爛と同じ、紅き眼。
 美陽。美しい、太陽。
 翠。聞いたところ、蒼色の石で、読みが水の別の読み名と同じ『すい』。
「……最近は、名前のこの意味は、差別とされているんだ。だから風の里や川の里とかでは、関係なく名づけが行われている。でも、長い間続いてきたから、まだ消えていない。……誰もが初めから相手自身を見れる日は、まだ来ていない。翠には出来ても、みんなや、俺には、まだ。」
葵は私を見て、少し、悲しそうに微笑んだ。
「……ごめん。こんな話をして。」
 誰もが、私の紅き眼を見る。誰もが、私を『滄き女神』として見る。
 みんなにとって私は美陽でも翠でもなく『滄き女神』だったんだ。
 私は、黙って首を横に振った。







明けましておめでとうございます!みなみです!
……もう6日ですね(^_^;)
元日より七草粥の話題の方が近いです。まだですけど。
えっととりあえず、更新遅くてすみません<(_ _)>
テストやら、大掃除やら、宿題やら、続き書けないやら色々ありまして。
ちなみに宿題はまだ終わってません。やばいですね☆←←
まぁ今年も、更新は遅れそうです。受験生になりますので。泣きそうです……!
……頑張ろうと思います。はい。

では、今年もよろしくお願いします!!
スポンサーサイト
2013.01.06 Sun l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top

コメント

明けましておめでとうございます
明けましておめでとうございます。受験生ですかー。期間的には今がちょうど1年前ということになりますね。受験勉強はお早めに。
2013.01.16 Wed l Aspecchi. URL l 編集

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://guruguruminami.blog115.fc2.com/tb.php/102-3a740f34
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。