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小説~





4、白米と唐辛子                 ‐美陽
今日の朝ご飯も白米だった。
「美陽、大巫女おばば様に呼ばれてて、あと半刻後には大巫女おばば様の部屋にいるってのに、よくもまあ、そんな悠長に食べられるわね・・・。」
爛が隣でうんざりした声をあげているが、わたしは食べ続けた。爛が私の部屋にやってきたのはついさっきのことで、寝坊しがちな爛には珍しいことだ。なぜなら爛はたいていこの時間に、朝の儀式に遅れたことを、大巫女おばば様かその次に偉い巫女・小豆(あずき)様に怒られているからだ。
「・・・美陽。」
「なに?・・・爛。」
「また唐辛子、残そうとしてない?」
うっ、ときた。爛の指さす先には、私が故意によけた唐辛子の輪切りが3個、身を縮こまらせていた。
「まったく、なんで美陽だけ、辛いものが苦手なんだか…。」
そう。紅の里に生まれたのに、私だけが辛いものが苦手だった。何度努力しても、口の中を駆け回る辛さに耐えられることはなかった。
「なんでもいいけど、早く食べなよ。あと半々刻後なんだからね。」
「えっ」
もう食べる時間もないけど・・・。と思いながら、私は手を合わせ、「ごちさうさま」と言った。
「美陽って、えらいよね。ちゃんと手、合わせるんだもん。あたし、あたしたちだけ白米だから、申し訳なくて…。」
爛が、目をそらすように言う。私も申し訳ない。大巫女おばば様でさえ、白米と玄米が混ざったものを食べているのに・・・。
 でも、だからこそ、私は手を合わせて「ごちさうさま」と言う。
「・・・行こう、美陽。」
爛の言葉に、私は頷いた。
 なんだか、すべてが壊れてしまいそうな気がした。


*半刻・・・30分
*半々刻・・・15分




次回から波乱の予感・・・かな?ではまた今度ww
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2010.05.31 Mon l 紅滄 ~同じ眼~ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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