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14、一歩                 ‐美陽
 私は、一歩、踏み出した。
「・・・美陽・・・。」
私の一歩後ろで、爛の、爛らしくない声がきこえた。爛も、私とほぼ同じ気持ちなんだ。そう思うと、少しだけ安心した。
 爛だけは、私の気持ちが分かってる。
「美陽様、・・・どうか、お元気で。」
小豆様が、いつものように、しっかりとした声で言った。小豆様が泣いてる姿なんて信じられないけど、やっぱり泣いていない。小豆様は、そういう人だから。
 私はまた、一歩踏み出した。
 私は今まで、巫女館という、狭い世界で生きてきた。そしてこれから、広い世界へ出て行く。生きていく。そこには、何があるのか、わからない。私は出来るなら、狭い世界で、誰の迷惑にもならずに、生きていきたかった。小豆様に叩き起こされ、大巫女おばば様に怒られ、爛と二人で、一緒で・・・。
 だけど、もう、戻れない。
「美陽っ」
爛の声に、つい、振り返った。そこには、涙をこらえている、私と同じ眼をした少女の姿があった。
 爛・・・。
 目が合った。
「・・・美陽・・・」
爛が何を言いたいのか、言えずにいるのか、わかった気がした。
「爛・・・」
私はただそう言って、頷いた。爛も頷き返した。
 私は踵を返し、前を向く。前には、門が開いた先にある世界が見えた。
 私は、一歩踏み出し、そのまま一歩を繰り返した。
 蒼の里。そこに何が待ち受けているのか、わからない。だけど、私は絶対その場所に行く。その後何があるか分からないけれど、私は絶対に、生きる。
「美陽」
爛の声がしたけれど、今度は振り返らなかった。門の外まで、あと、もう少し・・・。
 私は一歩踏み出した。
 そこはもう、門の外、広い世界だった。
「またね・・・爛」
私は、誰にも聞こえないよう小さな声で、歩きながらそっと呟いた。
 またね、爛。約束だよ。
 私の後ろで、門がギギィ、と閉じた。







こんにちは、みなみです!更新率悪くてすみません・・・。
でも何とか一区切りつけることができました!
それに、いつの間にかカウンターが100越え!皆様のおかげです。本当にありがとうございます!
これからも爛と美陽の二人の物語を書いていきますので改めてどうぞよろしくお願いします!
・・・更新率は下がるかと思いますが(爆
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2010.09.12 Sun l 紅滄 ~同じ眼~ l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

No title
こんにちは!
前回フライングな発言をしてしまいましたが、美陽と爛、とうとうお別れですね。でもきっとさまざまな困難を乗り越え、また巡り合えるのだと思います!

100hitsおめでとうございます☆また遊びに来ますね♪
2010.09.12 Sun l kanayano. URL l 編集
Re: No title
kanayano様>

> 前回フライングな発言をしてしまいましたが、美陽と爛、とうとうお別れですね。でもきっとさまざまな困難を乗り越え、また巡り合えるのだと思います!
 とうとうお別れですね・・・。先が見えない私はどう再会するのか不安ですが←おい
 でもいい再会をしてほしいものです。
> 100hitsおめでとうございます☆また遊びに来ますね♪
 ありがとうございます!ぜひぜひ遊びに来てください!

返信遅れてすみません。これからもよろしくお願いします!
2010.09.20 Mon l 風森みなみ. URL l 編集

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