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16、旅仲間                 ‐美陽
 あれから、もう2年も経つなんて。
「ほら美陽ちゃん、あそこが蒼の里を蔽う『蒼の森』だよ。」
ハルさんが指をさしながら言う。そこには確かに、森があった。
「みよう姉、ほんとに、ほんとにいっちゃうの?」
まだ8歳の桃ちゃんが、私の服の裾を引っ張る。私は少し、泣きそうになった。
 私が里を出てから、1か月ほど歩いたころ。私は馬車の御者役の碇(いかり)さんいわく『蛇の住処』と言われるところにたどりついた。草原の中で少しだけぬかるんでいただけだったので、私はそのままそこを通り過ぎようとした。今はそれが、とてつもなく危険な行為だったことが分かる。蛇の住む場所を通るんだから。案の定、といってもその時の私はただびっくりするだけだったけれど、私は右足首を咬まれた。あまりの痛さに倒れる私に、蛇は両手首、左足首、右太腿にも咬み痕を残した。たぶんそのままでいたら、私は死んでいたと思う。でもそのとき、ハルさんたちが来てくれた。
 ハルさんの処置は的確だった。もっとも私は、すでに意識が朦朧としていたのだけれど。ハルさんたちは、世界を旅しているのだそうだ。だから、私を咬んだ蛇が持つ毒がまだ弱いものであることも、処置の方法をどうすればいいかも分かっていた。ハルさんたちは旅が遅れるのも構わず、私の手当てをしてくれた。というのも、私はそのあとほぼ半年、ほぼ全身が麻痺していたからだ。毒は取り除かれていたが、あの蛇の毒には神経をマヒさせる力があったらしく、私は頭や口、目以外、動かすことができなかった。幸い、心臓などの臓器には影響はなかった。そして半年が過ぎても、それまでの運動能力を取り戻すのにもう半年はかかった。それでもハルさんたちは、ずっとそばにいてくれた・・・。
「・・・もうすぐだな、お嬢ちゃん。」
碇さんが呟く。馬と並んで歩いていた繭はその声に少しびくっとしていた。
「寂しくなるなぁ。美陽はいいやつだしさ」
私とハルさんと桃ちゃんの後ろを歩いていた有樹(ゆうき)もそう言った。
 碇さんとハルさんと桃ちゃんと繭と有樹。それが私の今の仲間だった。だけど、もうすぐいなくなってしまう。
『本当に・・・行きたいのか?』
私が『蒼の里に行きたい』といったとき、碇さんはそう言った。私も、このままハルさんたちの傍にいたい、という思いはあった。
 だけど・・・。
『もう、泣かないでよ美陽。笑って。』
爛・・・。私と同じ、紅き眼を持つ少女・・・。
 私はなぜだか、蒼の里に行けばまた爛に会える、という気がしてならなかった。それは、今も同じ。
 爛、・・・元気?
 私は心の中でつぶやいた。





こんにちは~、みなみですっ。今回は美陽cの目線です。
・・・まだ蒼の里に着けていないようですが大変だったようです(おい
なにはともあれ、頑張って続き書きたいと思いますw 
ではまたww
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2010.09.25 Sat l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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