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20、森の泉                 ‐美陽
「・・・つ、疲れた・・・。」
私はちょうどよさそうな岩の上に座り、ため息をついた。
 ハルさんたちと別れてから何時間たったのだろう。入った瞬間から今まで、この森の薄暗さは変わっていない。だけど、果てしなく歩いたような気がする。
「・・・少しだけなら、食べてもいいよね・・・。」
そう自分を納得させ、私は荷物の中から、繭と二人でつくったおにぎりを一個、取り出した。
「いただきます。」
真っ白なまるいご飯を、ぱくっと食べる。おいしい。巫女館で爛と私だけが食べていた白米よりおいしく感じた。
 あのころ、私は何も知らなかった。旅をしている人がいることも、毒蛇の存在も、馬車も、誰もが白米を食べれるということも、おにぎりの作り方も、自由に起きて寝ることも、歩くことの辛さも、みんな、みんな、知らなかった。
 爛はまだ、知らないかもしれないんだ・・・。
「・・・爛・・・。」
爛。爛に話したい。教えてあげたい。そしたらきっと、爛は笑ってくれる。『すごいね、美陽。』って。だけど・・・それが叶うかは分からない。
 おにぎりを食べ終えた後、私はまた歩き出した。道は私を導いていた。どこまでも、どこまでも・・・。
「どこまで続くんだろう・・・。」
私はこのままずっと歩くことを覚悟した。けれど、その数分後、私の目に泉が見えた。
 綺麗な泉だった。透明で、薄暗いはずの森の中で水面がキラキラ光っていた。そのまばゆさに私は心を奪われそうになったけれど、すぐに気を引き締めた。泉のそばに人影が見えたからだ。ここは蒼の里のすぐ近く、小豆様の言っていた泉だ。だからきっと、蒼の里の人だ。私はそうっと一歩、踏み出した。
ポキッ
「!?」
私は足元を見た。私の足を境に、一本の枝が折れている。顔を上げると、案の定、その人は私を見ていた。
「・・・君は誰?」
えっと。私は一呼吸置いて言う。
「・・・私は、あの、・・・『蒼き者』らしいんだけど・・・。」
「・・・何言ってるの?」
その人はそう言って、近づいてきた。そしてその人― 少年 ―は、言った。
「・・・蒼き者は僕だよ」
私の目に、深い蒼色の目が映った。





こんにちは~! なんだか書いていて自分が衝撃受けた気分です・・・。
大体のあらすじとかはあるっちゃあるんですが、細かいところとか、空白のところとかも多々あります。
でもこの↑の最後のはあらすじにありましたけどねw
まあ・・・また今度!
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2010.10.16 Sat l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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