上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
34、説得                 ‐翠・美陽
私は、数分前のことを思い出しながら、湊を探した。
『・・・嫌な、思い出?』
私がそう言ったとき、美葉さんは『ええ』と頷いた。
『湊はね・・・』
「・・・翠?」
声がした。振り返ると、そこには湊の姿があった。
「姉上が、翠は僕を探している、って言ってたんだけど・・・。」
「うん。ちょっと話があって。」
何?と首をかしげる湊に、私は言った。
「・・・湊、私と一緒に子供たちの遊び相手になってほしいの。」
「・・・。」
「私独りじゃ何も分からないし、知らない人ばかりだから心細いの。だから湊・・・お願い。」
湊はしばらく、下を向いて黙っていた。その沈黙が怖くて、私は何も言えず、ただそこに立っていた。
 突然、湊が口を開いた。
「・・・姉上の差し金だね?」
「えっ?・・・差し金・・・って何?」
湊は半ば疑い、半ば呆れるように答えた。
「つまり、翠は姉上に言われたから僕にそうやって言うんだろ?姉上は預言者だから、いつもそうやって、僕だけでも他の子と同じような道を進むのを望んでいるんだ。健全で、他の子と仲が良くて、明るくて、自由で・・・。自分が出来なかったことを、僕にやらせようと」
「そ、そんなことない。」
湊が、悲しげに微笑んだ。さっき、美葉さんがしていたのと、同じ笑み。
「みっ、美葉さんは湊のことを心配しているんだよ。自分が出来なかったとか、そう言うのじゃなくて、ただ学校でいじめられていた湊が心配で・・・ってあ!」
私は慌てて口を塞いだが、言ってしまった言葉は元に戻らなかった。湊はふぅ、とため息をつく。
「・・・ほら、知ってるってことは、姉上から聞いたんだろ?まあ、別に里の子は皆知ってるようなものだから、いずれは翠にも伝わるとは思ってたけど。・・・だけど翠なら、分かってくれるだろ?」
私は黙って、湊を見つめていた。美葉さんの言葉がよみがえる。
『湊はね、いじめられていたの。・・・蒼き眼を、持っていたから。』
「・・・分かった。湊、じゃあ私は一人で子供たちの遊び相手に行ってくるね。」
え、と湊は戸惑った顔で言った。話が飲み込めていないようだ。
「だって私、最初から一人でも行く気だったから。・・・翠に、新しい私になるために。」
湊はそれを聴いて複雑な表情を浮かべていたが、やがてゆっくりと話しだした。私は笑う。
「・・・今度ばかりは、姉上の策にかかったみたいだ。全く、翠が一人でいたらどうなるか考えたくもないよ。・・・分かった。僕も翠と一緒に行くよ。」







PCの調子(と私の小説を書く調子)が悪かったので更新してませんでしたすみません<(_ _)>
というか高校生になって初の更新な気がします←
あ、あと前回?(33、嫌い、約束、崩壊)の大巫女おばば様のセリフで(上から32行目ぐらい)、『三つの里』と書いてありましたが『四つの里』の間違いです。すでに直してはありますがすみませんでした<(_ _)>
では、来週も更新できていることを祈りましょう←
スポンサーサイト
2011.04.16 Sat l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top

コメント

高校には慣れましたか?
高校生活には慣れましたか? 大きい余震だとやっぱり避難するんでしょうか? 
2011.04.16 Sat l Aspecchi. URL l 編集

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://guruguruminami.blog115.fc2.com/tb.php/66-8b381e26
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。