上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
41、燃える水                 ‐爛
 閉じた壁の中から、くぐもったざわめきが聞こえた。おそらく、外にいる敵から逃れられた安堵か、まだ消えていない火に対しての声を誰もが発しているのだろう。だけどあたしはそんな声なんかどうでもいい。いずれここで消える命だ。今更声を聴いて何になる?それより、とあたしはさっきから見つめていた里長の塔のてっぺんに意識を戻した。そう早く準備が整うなんて、あたしは思ってない。・・・思ってない筈なのに、心のどこかが焦っている。はやく、はやくと。だけどこれは少し違うかもしれない。なんて言うか、待ち望んでいたものが、もうすぐ手に入る時のような・・・?
「・・・待ち望む?」
あたしが呟いたちょうどそのとき、塔のてっぺんに何か旗が揚がった。それと同時に、また地鳴りがした。ただし、今回は地面から出てきたものは見えなかったが、何なのかは分かっている。・・・見張り台だ。一番丈夫な木でできた、単純でしっかりとした造りのもののはずだ。地図に、載っている限りは。
 見張り台が出てくる音と同時に、聞こえてきた声があった。何故聞こえたのかというと、ほとんどの人が同じようなことを言ったということと、その言葉を、あたし自身が楽しみにしていたからだ。
 そう、「何故水をかけると火の勢いが増すんだ」と。
「・・・全く、なにが『開かれた里』?蝋燭草の効果も知らないなんて・・・」
あたしはそう言って、道の里を嗤った。あたし自身、その効果を少し前まで知らなかったという事実には目をそむけておく。どっちにしろ、これだけの人の中で知っている人がいなかったのだから、変わりはない。
 蝋燭草は、よく燃える草だ。火をつければ燃え、火の中に投げ込めば火の勢いが増す。だけど、それだけじゃない。蝋燭草はもう一つ、特異な性質を持っている。・・・蝋燭草を浸した水は、蝋燭草と同じ性質を持つのだ。すなわち、『燃える水』と化す。
「・・・さすが赤目。隠密にかけては一番、って嘘じゃなかったのね。」
あたしは今回の最大功労者の顔を思い浮かべて微笑んだ。赤目は男4人の中で最も小柄で華奢だけど、その分どこかに潜り込んだり、見つけだしたり、紛れ込んだり、逃げ出したりするのは得意らしい。それを信頼して、道の里の井戸や樽の中に蝋燭草を浸す役目を託したのは正解だったようだ。彼は今も、この壁の向こうにいるはずだ。ふと、あたしは作戦を説明した時の赤目の言葉を思い出した。
『僕の逃げ道は考えなくていい。』
赤目がどうやって逃げる気かは知らないけど、あたしは少しだけ、作戦の重みから解放されたのを覚えている。もちろん、赤目が失敗すれば逆に悔いることになるけれど。でも、きっとそれは無い。なぜならば、赤目の方がそういうことに関して優れてるし、自分で言ったんだから。
 ざわめきがだんだんと大きくなる。悲鳴も増え始める。全てが混乱し始めているであろう、壁の向こうの世界。
 不意に、壁の向こうから綱が下ろされた。あたしは自分を叱った。馬鹿、集中しなきゃ。あたしがみんなを守るんだ。あたしがしっかりしないで、どうしてそれが叶う?あたしが作戦通りにしないで、どうして道の里を滅ぼせるって言うの?
 あたしは、綱をつかんだ。







こんにちは、みなみです~っ!更新遅くてすみません・・・(-_-;)
先週は期末テストがあったんです。そして今週末にも別のテストがあr(泣
あと何か蝋燭草が若干万能すぎた気がしますごめんなさい無計画にもほどがありました(爆
でも、これからも頑張りたいと思いますっ!!←




コメント返信>
Aspecchi様>
 そうなんですかっ!?全く知りませんでs(爆
 ↑ごめんなさい無知でほんとごめんなさい
 今後ぜひ参考にしたいと思いますっ!あ~、でも私、実はまだ完結した物語がほとんどないので(むしろ無い気が・・・)、「紅滄」はとりあえず量とか構わず完結させてもいいかな、と思います(^_^;)
 とても参考になりました!!ありがとうございますっ!!
スポンサーサイト
2011.07.03 Sun l 紅滄 ~紅ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top

コメント

学業第一
学業優先ですね。テスト頑張って下さい。まあ、小説を書くことは国語力アップにはいいと思いますけど。
2011.07.03 Sun l Aspecchi. URL l 編集

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://guruguruminami.blog115.fc2.com/tb.php/75-717c8c6d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。