上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
48、水の中で                 ‐翠・美陽
『もう、何も奪わないでください。』
「……翠、大丈夫?」
えっ、と声のした方を見ると、藺草が心配そうに私を見つめていた。
「もしかして、さっきのこと?」
ううん、と首を振った私に藺草は納得いかないような表情を浮かべたが、追及しないことにしたようだ。
「じゃあ、もう一回注意を復唱して。そしたらいよいよ入るわよ。」
うん、と私は頷いて、言われた通りに復唱した。けれども、胸の奥はまだ痛かった。
 桔梗たちと別れてからすぐに、藺草は泳ぎ方を教えてくれた。といっても、今日は基本のバタ足だけだ。バタ足とは、右、左、右、左と足を上下に動かすだけの泳ぎ方だ。先に足だけ水に入れて練習したのだが、いつのまにか出来ていた。こんなの出来て当然、と藺草は言ったが、実は考え事をしていたせいで藺草の見本を見逃していた。だから私には不思議でならなかった。
 ……滄き女神は、何を奪ったのだろう……?
「よし、良いわよ翠。入って。ゆっくりよ、ゆっくりだからね。」
藺草の声に、私はまたどこかへ行きそうになっていた思考をなんとか引きとめた。目の前には水、水が広がっている。小さい頃から、なぜか好きだった水。いまではそれが、滄き女神の生まれ変わりだからだと分かる。つまり私は、滄き女神と同じなのだ。滄き女神が好きだったから私も水が好きで、滄き女神が何かを奪ったということは私も何かを奪っていて……。
 私はそおっと、水の中に入った。
「じゃあ翠、潜ってみて。えっと……、そのまま頭も水の中に入れて。」
言葉が分からないと思ったのか意味を説明してくれた藺草に、私はにこっと笑った。なぜなら、知っていたからだ。
 私は、水の中へ潜った。そして、眼を開けた。
 ……綺麗。私は心の中で思った。もうすぐ日が沈むため暗いのは否めないが、それでも薄く陽の光が世界を照らしていた。こんな景色、久しぶりに見た……。
『翠、翠!?大丈夫!?』
水の向こうで、誰かが呼んでいた。帰らなきゃ。それに、この身体だと息が持たないし……。
「……ぷはぁっ」
頭を水から出すと、藺草に怒鳴られた。
「馬鹿っ!溺れたらどうするのっ!?」
私は一瞬、きょとんとした。何で?だって私は……。そこまで考えて、私ははっ、とした。……私、今なんて言おうと思った?それに水の中で、なんて思ってた?
「……藺草、私、どうして?分かんないけど……確かに私は水の中に何度も潜って、綺麗で幸せで、でも私、今まで泳ぐことも潜ることも知らなくて、……どういうこと?なに、この気持ち?……なんで?さっきその、水の中で、私、何かを思っていたのに、自分のことなのに忘れて……、どこ、どこなのっ?」
分からなくて、思い出せなくて混乱する私の手を、誰かが握った。







お久しぶりですこんにちはみなみですっ。更新遅くてほんとすみませんっっ(汗
PCできたのに続き書けなかったりしてごめんなさい(・_・;)
でも一応部活もテストも学校行事も一段落ついたのでこれからは大丈夫・・・だと思います。はい。
ちなみに期末のテストはまだ返ってきて無いので次の数学の時間が怖いです。もちろん他の教科もですが。
ではそろそろ。頑張って来週も書き……ます!たぶん!←





コメント返信>
Asrecchi様>
 長らく返信できなくてすみませんでした。<(_ _)>
 相当ですか……ですよね。10センチはよく考えたら長いですよね。
 ……わあぁあぁぁっっ!?なんで気付かなかったんだろう私……。(・。・;
 ご指摘ありがとうございます!今後は気を付けます!
 でもこれまでのはひとまずこのまま放置しておきたいと思います。恥ずかしいですが。一応今の目標は書きあげることなので、完結してから全部訂正したいと思います。
スポンサーサイト
2011.12.04 Sun l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://guruguruminami.blog115.fc2.com/tb.php/84-ab32de45
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。