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62、大丈夫                 ‐翠・美陽
『美陽』
声がよみがえる。大切で、大好きで、懐かしい、あの声。でも……。
「違う、私はもう、美陽じゃない。」
「翠?」
その声に、現実が戻って来た。葵が心配そうに私を見つめる。俯きそうになったけど、こらえて微笑んだ。自分でさっき言ってしまったように、私は、美陽じゃないから。誰かに頼っちゃいけない。そう、美陽のように。
「……ごめんね、葵。でも、大丈夫。何でもないから、気にしないで?」
「……『大丈夫』な訳、ないだろ。」
「え?」
予想外の言葉に戸惑い、私は目を見開いた。顔をこわばらせた葵は、ゆっくりと、口を開いた。
「嘘をついて、自分を偽って、無理をして、『大丈夫』なんて……言うな。」
そんなことしてない。そう反論しようとして、私は口を開きかけた。けど、気付いた。
 確かに、私は嘘をついた。
 確かに、私は自分を偽った。
 確かに、私は無理をした。
 なぜなら……。
「……私、まだ、美陽だったんだ。」
呆然と、前の方を見た。そうだ、蒼の里に来てからも、私はずっと怖かった。初めての里、初めての人々、そして、滄き女神。でも怖がりじゃ、弱いままじゃ、美陽のままだから、その気持ちに蓋をした。そして開かないように、『知りたい』気持ちを重ねていった。爛の親友にふさわしい『翠』になるには、そうするしかなかった。また爛に親友として会いたかったから。美陽のままでいたくなかったから。なのに……。
 なのにまだ、美陽でいる。
「……『みよう』が、翠の本当の名前?」
葵の声に、私はわずかに頷いた。まだ頭が衝撃から治らない。が、さすがに次の言葉には反応した。
「なら、『らん』は翠の大切な人の名前か」
「どうして分かったの!?」
急に大声を上げた私に、葵は呆れたような顔をした。
「……それは普通、『みよう』の時点で言うと思うけど」
そういえば、確かにおかしい。納得する私にため息をつきながら、葵は説明した。
「翠はある意味正直だよ。預言者の美葉さん、そして学校生の尾上蘭。この二人が名前を呼ばれるたびに、翠は無意識に反応していたから。『みよう』に少しびくっとしたり、『らん』に唇をかみしめたり。そうしたら、翠の本名か、それと同じぐらい聞きなれた誰かの名前と解釈するのは当然だ。」
葵の説明に私は一応頷いたが、腑に落ちないところがあった。
「なんで、翠が本名じゃないと思ったの?」
記憶上、『翠』と呼ばれた時は違和感なく返事をしたはずだ。なのになんで?首をかしげる私に、葵は空を見上げてから答えた。
「歩きながら説明するよ。月が、傾いてきた」
葵に言われて空を見上げたら、さっきより、首が痛くなった。






長らくご無沙汰してましたみなみですっ!!(汗汗
テストやら発表会やら修学旅行やら部活やら宿題やら書けないやらなんやらと、ほぼ三カ月放置してしまいました。ほんとすみません<(_ _)>
これからは更新したいです(切実
ちなみに、放置していた間『妖怪アパートの幽雅な日常』を途中ニヤニヤしながら読んでました。←謎の発言
あ、あとカウンター700回ありがとうございます!今後は無駄足にさせないよう頑張ります!
ではまた次回!(たぶん近日!←




コメント返信>
Aspecchi様>
返信滞納して本当にすみませんでした……<(_ _)>
夏休みの課題は結局最終日まで苦しみました←
蚊の被害にあったのは主に屋内だったと思います。寝てる間によく刺されたので、たぶん部屋に隠れてるやつがいたんだと。でもこれからは蚊はいないけど寒さが心配です……(泣
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2012.11.03 Sat l 紅滄 ~滄ノ運命~ l コメント (1) トラックバック (0) l top

コメント

季節
急に寒くなった感じですよね。
カウンターはやっぱりはげみになりますよね。
更新はマイペースでOKですよ。
2012.11.14 Wed l Aspecchi. URL l 編集

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